楞厳寺概要: 楞厳寺の創建は延文5年(1360)、南溟禅師(夢窓国師の孫弟子)が当時の但馬守護職である山名氏の庇護を得て開山したのが始まりと伝えられています。山名時熙の代には足利幕府の命により多くの寺領が寄進され小松院も篤く帰依したこともあり寺運が隆盛し、最盛期には塔中末寺30余ヶ寺を擁する大寺として名を馳せました。特に3代足利義満や8代義政の帰依は篤かったとされます。足利将軍家や山名氏の衰退と共に衰微し、天正年間(1573〜92)の兵火と文政4年(1821)の火災により堂宇が焼失、天保年間(1830〜44)に再建されています。現在も数多くの寺宝や古文書など所有し、文化財指定されています。
楞厳寺の文化財
・ 絹本苦色南禅師像−室町時代−兵庫県指定文化財
・ 絹本著色夢窓国師像−弘和3年−兵庫県指定文化財
・ 絹本著色仏国国師像−應永22年−兵庫県指定文化財
・ 絹本著色山名時熈像−正長元年−兵庫県指定文化財
・ 不動明王画像−江戸時代初期−新温泉町指定文化財
・ 絹本著色北野天神像−永徳元年−新温泉町指定文化財
・ 楞厳寺文書(4巻・4幅)−兵庫県指定文化財
・ 夢窓国師書状−南北朝時代−兵庫県指定文化財
・ 服部庄重書案−室町時代−兵庫県指定文化財
・ 妙法蓮華経・順徳院皇女消息経−兵庫県指定文化財
・ 仏説 阿弥陀経・観無量寿経−兵庫県指定文化財
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