一乗寺概要: 一乗寺の創建は白稚元年(650)、孝徳天皇の勅願で法道仙人によって開かれたのが始まりと伝えられています。伝承によると法道仙人は雲に乗って中国から飛来し、当地上空に来た際、山の形状が八葉蓮華に酷似している事から聖地と悟り一乗寺開山を進言したそうです。当初は笠松山の山麓にあったと推定されますが承安元年(1171年)に三重塔が建立される以前に当地に移ってきたと思われます。歴代朝廷から庇護され孝徳天皇から「一乗寺」の勅額を賜った他、後醍醐天皇は大講堂を建立しています。歴代領主からも庇護され赤松義祐は大永年間(1521〜27)の兵火で焼失した金堂を再建し、尼子氏も寺領の安堵を行っています。江戸時代に入ると姫路藩主が庇護し池田氏は寺領を安堵し、本多忠政は元和年間(1615〜24)の火災で焼失した金堂と鐘楼を再建しています。幕府からも庇護され3代将軍徳川家光から朱印地を賜ると歴代将軍が追認し寺運も隆盛しました。寺宝が多く三重塔と聖徳太子及天台高僧像(10幅)が国宝に指定されているのをはじめ、数多くの国指定重要文化財、兵庫県指定文化財を所有しています。
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一乗寺の文化財
・ 三重塔−嘉応3年−国宝
・ 絹本著色聖徳太子及び天台高僧像−平安時代−国宝
・ 金堂(本堂)−寛永5年−国指定重要文化財
・ 護法堂−鎌倉時代後期−国指定重要文化財
・ 妙見堂−室町時代後期−国指定重要文化財
・ 弁天堂−室町時代中期−国指定重要文化財
・ 石造五輪塔−元亨元年−国指定重要文化財
・ 絹本著色阿弥陀如来像−鎌倉時代−国指定重要文化財
・ 絹本著色五明王像−鎌倉時代−国指定重要文化財
・ 銅造聖観音立像−飛鳥時代−国指定重要文化財
・ 木造法道仙人立像−鎌倉時代−国指定重要文化財
・ 木造僧形坐像−鎌倉時代−国指定重要文化財
・ 銅造観音菩薩立像−飛鳥時代−国指定重要文化財
・ 鐘楼−寛永6年−兵庫県指定文化財
・ 石造宝塔(2基)−鎌倉時代末期−兵庫県指定文化財
・ 石造笠塔婆−正和5年−兵庫県指定文化財
・ 三重塔古瓦−兵庫県指定文化財
・ 石造九重塔−加西市指定文化財
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